2016/04/16

SOS! 緊急時のケガにホメオパシー

緊急時のケガやトラウマに対応できるようなレメディを紹介してみます

先にはっきり宣言しますが、ホメオパシーに関してインド育ちのわたしは、基本セルフケアをおすすめしていません
なぜなら、ホメオパシーってそんなに簡単なものではないと思っているからです
抗がん剤の治療を、医学を学んでいない人がセルフケアではやらないはず
セルフケアキットに入っているレメディにの中には、ガンを寛解に導く可能性を持つものだってある
それだけのポテンシャルを持っているものを、なんとなくで摂取するとどうなるか。。。
ホメオパシーの父ハーネマン医師は、薬によって引き起こされた病は最も治すのが難しいといっています(Organon of medicine §74-75)
この薬とは西洋医学の薬だけでなくホメオパシーの薬(レメディ)も含まれているのです

でもそんなこといったって、緊急事態にホメオパスと連絡がとれないことがあるだろうし
日本ではホメオパシー対する謎のイメージのために、なかなかホメオパスに連絡してみようという気持ちになれないようで
そんなせいでせっかく手元にあるレメディの効果を感じるチャンスを、棒に振ってしまうのは何よりもモッタイナイ!

なので、緊急時にケガ(命に別状のない程度のもの)に使えるようなレメディを紹介します

(以下レメディの紹介ですが、わかりやすいように具体的なケガの様子を示す画像もはっています。もし苦手な方がいたらすみません!)

◆一レメディリスト一

1. Arnica motana
2. Calendula
3. Hypericum
4. Staphysagria
5. Heper sulphuris
6. Myristica sebifera
7. Ruta
8. Cantharis (Cantharides)
9. Star of bethlehem(バッチフラワーレメディ)


◆──Repertory──◆


(レメディ名の前についている数字は下記のMateria Medicaでの番号)

○筋肉のケガ → 1.Arnica, 2.Calendura, 3.Hypericum

 内出血している → 1.Arnica
外出血している → 2.Calendura, 3.Hypericum, 1.Arnica, 4. Staphysagria

  打撲による痛みが強い場合はまず1.Arnica

   その後、裂傷部位がまぁまぁ痛い → 2.Calendura
   その後、裂傷部位が耐えられないくらいとんでもなく痛い → 3.Hypericum

  傷口がギザギザ不規則 → 2.Calendura
      傷口がスパッとまっすぐ → 4. Staphysagria

○指先や背骨などの神経のケガ → 3.Hypericum

○骨や骨膜のケガ → 7.Ruta

○筋(すじ)のケガ → 7.Ruta

○化膿したケガ
 寒がりの人 → 5. Heper sulphuris
 暑がりの人 → 6. Myristica sebifera

○ヤケド → 8. Canthris

○精神的ショック → 9.Star of bethlehem


◆─Materia Medica─◆

 

1. Arnica montana(アーニカ モンタナ)

ケガといえばArnica!
主に筋肉のケガに

【原因】
かたいものにぶつけた場合
地面や壁にうちつけられた場合(高いところから落ちたとか)











【臨床】
打ち身、打撲、青あざ、筋肉のケガ、筋肉の使いすぎ







Allen's keynoteより】
・機械的的損傷(硬いものに打ち付けた、硬いもので叩かれた)
・筋肉や皮膚の裂傷がないような強打や打撲に
・化膿と敗血を防ぎ、回復を促進する
・叩かれた後のような、ヒリヒリ、打撲したような痛みに
・過去に受けた機械的的損傷の悪影響にも


2. Calendula(カレンドゥラ)

軟組織(身体の骨ではないやわらかい部分)の裂傷に
(肉が引き裂かれて出血しているような)

 【臨床】
傷口が裂けていてギザギザしているような外傷(刃物などによるスパっと切れたような傷でなはいもの)
裂傷(軟組織が失われている場合も失われていない場合も)
筋肉や腱の破裂











【Allen's keynoteより】 
・過度の化膿や醜い傷痕の形成を予防する

*Arnicaとのちがい
Arnicaのケガの多くは内出血で、外には出血していないことが多い
もしやわらかい組織を打ちつけたりしてケガをして裂傷もある場合、ArnicaなのかCalendulaなのか迷ったら、まずArnicaを飲んで打撲の傷を癒し、それからCalendulaで裂傷の治癒を早めるという使い方もある
このとき2つのレメディを同時に飲まないように注意!(それぞれのレメディのパワーが減少して効きにくくなることあり)

※CalendulaのMT(マザーティンクチャー)は外用剤として使うことができ、化膿を防ぐことができます

3. Hypericum(ハイペリカム)

神経のケガに

【原因】
脊椎や尾てい骨をうちつけた場合









釘や針やピン、破片を足で踏みつけた場合
指の先が押しつぶされた場合(ドアに挟んだとか)










【臨床】
手足の指の先端、爪床のケガ(神経が集まってる部位)
裂傷(体から引きちぎれているくらいのもの)
切り傷
刺創(先端のとがったもので刺されたことによって生じたケガ)
耐えられないくらいのとんでもない痛みに

【Allen's keynoteより】
・潰瘍や腐肉形成を抑制することもある
・破傷風の予防に
・ほとんど身体から引き裂かれているような裂傷の健全さを保つ

*Calendulaとのちがい
Calendulaは主に身体のやわらかい部分(お肉)の裂傷
Hypericumは手足の指先や背骨、尾てい骨などの神経の密度が高いところ
よってHypericumはCalendulaよりもっと痛い(神経が損傷しているため)

4. Staphysagria (スタフィサグリア)

スパっときれている裂傷に(ナイフやメスなどの刃物による傷)











【Allen's keynoteより】
・刃先の鋭い道具による機械的損傷
・ナイフで切られたような刺すような、ヒリヒリした痛み

*Calendulaとのちがい
裂傷の傷口がまっすぐでスパッとしている

5. Hepar sulphuris(ヘパ サルファー)

寒がりさんのケガした部位の化膿に

6. Myristica sebifera(マイリスティカ セビフェラ)

暑がりさんのケガした部位の化膿に

7. Ruta graveolens(ルータ グラヴェオレンス) 

膝や肘など筋肉で覆われていない部位のケガに
屈筋のケガにも

【原因】
骨や骨膜の機械的損傷(固いものに骨をぶつけた) 
筋違え(首を急にひねったり)

8. Canthris(カンタリス)

ヤケドしたらまず最初はCanthrisからはじめましょう
皮膚が燃えるような感じがするひどい日焼け後にも








【Allen's keynoteより】
・水ぶくれ(水泡)ができる前のヤケドと水ぶくれができたときに










・もし皮膚が破壊されていなければ、どんなポーテンシーでもいいからアルコール状のCantharis(medicating potency)をあてがい、コットンでカバーするとよい。これによって痛みを即座に和らげ、発疱疹の形成を防ぐ。もし皮膚が破壊されている場合は、沸騰した水もしくは蒸留水と混ぜて使う。いずれの場合も、ポーテンシー(希釈されているレメディ)の服用も併用すること。
・太陽光を浴びたことによる紅斑に(日焼け)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9. Star of bethlehem(スターオブベツレヘム)

これはホメオパシーのレメディではなく、バッチフラワーレメディなのですが
ホメオパシーのレメディ名:Ornithogalum umbellatum(オーニトガラム)

【臨床】
PTSD(心的外傷後ストレス障害)に

【バッチフラワーレメディの飲み方】
少量の水(おちょこやショットグラス程度)に5滴たらして、食後に飲みます

【ホメオパシーのレメディの飲み方】
・タイミングを選べるのであれば、基本は空腹時(食前)
(ご飯を食べない場合も飲んで大丈夫です。西洋医学の薬のように胃を痛めることはありません)
・瓶からキャップなどに直接レメディの粒を移し、そこから口の中に落として、あめをなめるように溶かす
・レメディを手で触れないこと
・飲む前に10回ボトルをたたいたり、舌の下でレメディを溶かすなどは不要です
・粒で飲むのが難しい場合は、水に溶かして服用しても同様の効果が得られます

【ホメオパシーのレメディを飲むときのアドバイス】
・1度に飲むレメディは1つにしたほうが、望ましい効果を得られるはず
・効果がないからといってレメディを大量に長期間飲むのは大変危険です (効果が出ないのは、選んだレメディとはちがうレメディが必要だからなのかも)
・レメディを飲んでいる間は、飲酒は控えたほうがレメディが効きやすくなります
・連絡がつくようになったら、ホメオパスに相談しましょう

【ポーテンシーについて】
・おうちにあるであろう30Cを想定して書きました
・もしケガがとても重篤で生きるか死ぬかのときは、手に入る最も高いポーテンシーを使うといいでしょう(〜10M)

【レメディを飲む頻度について】
・もしケガがとても重篤で生きるか死ぬかのとき→15分に1回
・命に関わりはしないけど痛みに耐えられないとき→3時間に1回
・そこそこ痛いときのケガ当日→1日4回(食前と寝る前)
・どんなときでも最低15分は間隔をあけましょう(レメディが効くまでに最低それくらいかかります)
・痛みや症状が落ち着いてきたら、飲む頻度を減らしていきましょう

◆—————————◆



以上なにかの役に立てば。。。と思い未熟なりに書てみました
(誤っているところ、変なところがあればご指摘いただけると助かります◎)

ここに書いたレメディの情報はほんとにほんのほんのほんの一部で、実際には同じレメディでももっともっといろんな使い方があります
(ネット上に様々なレメディの情報が載っているかと思いますが、それでもまだほんの一部です。特に日本語のMateria Medicaは病変のあるケースの臨床に関する情報が少ないように感じます。英語でレメディ名を検索するともう少し情報が集められます)

今回は『本当に緊急事態のケガで、どうしてもホメオパスに連絡がつかないときに家にあるレメディでなんとか!』という状況を想定しています

しつこいですが、基本はそのときのその人の心身の状態に合わせて、ホメオパスにレメディを選んでもらうのがベストだと思います◎


ホメオパシーもわたしも
必要なときにきちんと役目を果たせますように

ホメオパシーのヘルプが必要な場合はお気軽にご連絡ください^^
まだまだ勉強中ですが全力でレメディ選びます!

1 件のコメント:

  1. ありがとうございます。。
    コピーしてばっちり使わせていただきます。
    これらは本当に貴重な資料となります。

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