2015/03/14

pureな動機、pureな目的

わたしの憧れのドクターは1日100人くらい患者さんをみています

世の中にはもちろんもっとたくさんの患者さんをみているドクターもいるだろうし
たくさんみりゃいいのかっていうと、もちろん全然そんなことはない
わたしもそんだけみれるようになりたいのかっていうとそういうことでもない

わたしがすごいなぁと思うのは
100人を月曜日から土曜日、朝から晩まで文字通り見続けていく
セミナーをしに、ムンバイに飛び、ジャイプールに飛び、時にルーマニアや日本へ
帰ってきたその翌日からまた診察に向かう
そのモチベーション

ドクターの診療所にはドクターとアシスタントと、ドクターの元で学びたい大学院生、薬局のおじさんとお兄さん、受付のお姉さんが働いている
ドクターを除いて、みんなはチャイ 休憩をはさむ
スタッフ同士おしゃべりしたりしながら、インドらしく働いている
一番頭を使い、一番ハードに働いているのがドクター

わたしも時間があるときは、勉強をしに診療所にいくようにしている
でも全然集中力がもたない
門限の関係もあるけど、ドクターより遅くきて早く帰るのに、ちょーヘロヘロ

そんな毎日を淡々とこなしていくドクター

一体彼のモチベーションってなんなんだろうなと思っていた

超人なのか!?

お金のためにそんなに人ってがんばれるものなのか?

わたしもこんな風にがんばり続けられるんだろうか?

ベンガル語が耳に馴染んできた今日この頃
イスラエルからホメオパスが勉強にきていたこともあって、ドクターが英語で解説を加えてくれる
Boericke's MM & Kent's repertoryだけを机に並べ診察するドクター
MacBookを開き、MacRepertoryをわきで操るイスラエルの方

ドクターはMacRepertoryより素早く正確にレメディを導き出す
(ちなみにイスラエルの方はMacRepertory開発に携わっている方らしいので、操作が遅いとか、使い方がわかっていないということではないはず)

ていうのはさておき

患者さんが部屋に入ってきて
満面の笑顔で「よくなりました」という
「まるで奇跡が起こったみたいだ」という

暗い顔、神妙な顔で入ってきて
「今度はこんな症状がでてきた」
「痛い、つらい」
時にドクターは言う
「それはよくなっている証拠だよ」
「現実的に、論理的に、一般的に考えて、細胞レベルで変化が起こっていくには時間がかかるんだよ。この検査結果をみると、前よりもこの値が改善されている。ということは体内でなんらかの変化が起こっているということだよ」
「大丈夫、良くなるから」
「その症状もこの症状も良くなるよ」

もう8年通っている患者さんとか
難しいケースだと1週間後に再診ということもあって
わたしも患者さんの顔に見慣れてきた

たしかに前に来たときとは様子が違っているなぁ明らかに
とか
えーすごい元気そう
とか

わたしが言葉を正確にとらえられなくても、目に見えて感じる変化が起こっている
まざまざと

”自分が選んだ薬が患者さんに変化を起こしている

そしてそのフィードバックがまっすぐ自分に返ってくる
いい結果も悪い結果も”

これはやめられないかもなぁと思った
初めてほんのちょっとわかった

「良くなりました」の笑顔と
「つらい、苦しい」にホメオパシーでできることがもっとあるはずという気持ち

それが彼にたゆまぬ努力と、枯れないモチベーションを与えているのかな


患者さんの一人が
「もう一年も通っているのに、ドクター全然良くなってません!」
と珍しく英語で訴えていて

日本で考えたら、ウルトラありえないシチュエーションだなと思って!

今の日本ではまだホメオパシーという医学そのものに大した信頼がないので
基本的にホメオパスに与えられるチャンスは1回
その一回で改善がなければ「なんだホメオパシーってやっぱインチキじゃん」
あっさりと見切りをつけられる
何回か診察のチャンスをもらえるのは、ホメオパシー対する信頼ではなくて、ホメオパシーという治療を行う人(ホメオパス)に信頼が得られた場合のほうが多いだろう
日本の現状

それが一年!
良くなっていないと言いながら、彼はもうこの1年の間に最低6回くらい診察に通っている様子
あんびりーばぼ!

今後日本でpracticeするものとしては、そのインドと日本の違いの核心にぜひせまりたい!

突撃インタビュー!

おじさんいわく「わたしはホメオパシーという医学をすごくいいものだと思っているんだ。人間の一部ではなくて、全体をみて、それに応じて薬を選ぶでしょ?病気があるのではなくて、病的な状態の人がいるという考え方にとても共感しているよ」

じゃあどのホメオパシー医でもいいの?あえてこのドクターに通い続ける理由は?
(わたしはドクターが有名だからという答えを想定していた)

「このドクターは質問を毎回いっぱいしてくれるから」

なんとまぁ!


最近すごく思っていること
目的のpureさ

奨学金の事務所の長はこの1月からとてもできる女性になったようで
世界と比べると日本の女性の管理職率ってめちゃめちゃ低いらしいですね
ちなみに世界初の女性首相が誕生したのはスリランカだそう!

もとい
この露骨に権力まみれ汚職まみれのインドワールドで
事務所長という座を獲得したこの女性いわく
「正しいことをしていれば、政治とか人間関係とか駆け引きとかは関係ないの。
 最後に勝つのは、正しい行いよ。」

バガヴァットギーターの再演か!?と振り返って思ったほど

インドの、世界の新しい時代を感じました

男性陣にひんしゅく買いそうだけど、男性に比べて女性のほうが地位や権力、名声、お金に興味が少ないと思う
つまり目の前の向かっている仕事に対する動機がよりpure

この事務所長で言えば「外国人留学生をサポートし、インドと諸外国と文化交流の繁栄に貢献する」という本来の目的にとても忠実でいる
一方同じ事務所内の男性のプログラム長はまず「自分の立場に傷がつかないように」「穏便に」あわよくば「出世」

その動機は露骨にわたしへの扱いに現れるわけで(笑)

インドにここの奨学生としてきてから、みなさん口々にいうわけです
「なにか困ったことがあったら、言いなさい」
だから困ったことがあったときに、言いにいってみるわけです
「それはどうにもならない」「わたしにはなにもできない」
正直ここまで、大学の先生や事務員及び奨学金の事務所の方々にも困ったときに助けてもらったことは一度もないわけです
大げさではなくて、一度も
奨学生に受け入れてもらったということは、とても感謝していますyo!

わたしを取り囲んで、事務所長からプログラム長から下で働いているスタッフ一同に会して
わたし対する議論が始まったわけですが
下働きのみなさんは、まず自分に注意の矛先が向かないように全ての汚点をわたしになすりつけ
必死に自分の過去の仕事への怠慢、エゴ、弱さを守っていきます
事務所長一喝
「学生を助けるのがあなたたちの仕事でしょ。今後はしっかり仕事をしなさい」

おっとだんだんとまたグチりブログに
しかし奨学生になることを考えている人は、基本的に「いつも自分でどうにかするしかない」という覚悟でインドにくることをおすすめーん

だからなにを思ったかというと
事務所長が言ったように、正しさ追求して行動するということはとても大事だなぁって
だって、もし目的が自分の地位やエゴや弱さを守ることであったなら
その目的はだんだんと本来の目的から外れていくわけだから
それは本来の仕事からどんどん遠のいいていくということ
ということはいい仕事ができるはずがなく、成し遂げられるわけもなく、成功することはできないんだろうな
長い目でみれば、よりはっきりと

ここでドクターの臨床風景が重なってきて
「患者さんを治す」
それだけで臨床に向かっていく

わたしもホメオパシー対していつもpureな動機でいたいなぁて

ホメオパシーだけじゃなくて、生きること、愛すること
食べること、眠ること、たのしむこと、人生の試練に立ち向かうこと
いつもpureな動機でいようって
思ったのでした

 

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