2015/02/02

ホメオパシーQ&A

ホメオパシー、ホメオパシーいってるけど概念はさておき実際の治療はどんなもんかについて自問自答をしてみるのまき

 【目次】
  1. ホメオパシーの薬ってどんなもの?飲み方は? (種類、服用の仕方、ほかの医学の薬との違い)
  2. レメディってなに?
  3. 診察はどんなことをするの?
  4. 診療費はいくらが相場? 
  5. 信じていないと治らない?
  6. ホメオパシーでなにが治せるの?
  7. 自分のレメディを調べてみたらいろんなことが書いてあったんだけど…


1.ホメオパシーの薬ってどんなもの?飲み方は?

治療のスタイルでいえば、西洋医学や漢方のように「薬の服用」が中心です
中心というか「薬ありき」といっても過言じゃないかも
アーユルヴェーダのようにマッサージをしたり、マクロビオティックのように食事の仕方を変えたり、中医のように針やお灸をするということはありません
ただたとえば脂っこいものを食べすきて胃がもたれている人には「脂っこい食事を控えるように」という常識的なアドバイスはします
その病気を引き起こしている原因を取り除かない限り、どんなに薬が効いても、完治しないことがあるからです

▪︎薬の種類

1.砂糖玉に液体の薬をしみこませたもの(日本ではレメディと呼ばれているもの)
砂糖はテンサイ糖から作られているものやキビ糖から作られているものがある
2.液体の薬
(1)エチルアルコールを溶媒とするもの
(2)蒸留水を溶媒とするもの

3.タブレット
ポーテンシーの低いもの(3X, 6X, 12Xなど)

これらの種類はレメディや症状などのその人の状態によって使い分ける

▪︎服用の仕方

これも西洋医学の薬を飲むのとさして変わらず
3時間おきに飲むときや、朝晩食前に飲むときなど
1日だけ飲むときや16日間薬を飲み続けることも
これもその人の状態や症状によって変わってくる

▪︎これじゃ大して西洋医学と変わらない!?

なんてことはないのです!
どこが違うかというと薬の作り方
ホメオパシーの薬の成分となるものは、漢方とかアーユルヴェーダと近いというかきっと同じものから作られているものもあります
植物界〜動物界〜ミネラル界〜病を患った細胞そのものなどなどから
その種類は少なくとも5,500種類以上と言われていて、日夜新しい薬が増えている

そんなホメオパシーの薬の一番の特徴は「希釈&震とう」をして作られているところ
たとえばRhus toxicodendronというツタウルシからできている薬は
1.ツタウルシの葉っぱを小さく切り刻んでからアルコールに浸す
2.2〜3日おく
3.こす
4.これでMother tincture(マザーティンクチャー)と呼ばれる、ホメオパシーの薬のもととなるものができる
5.このMother tinctureの一部をとり百倍のアルコールで薄め、10回の震とうを与える→これが1Cというポーテンシー(希釈度をポーテンシーという単位で表す)
6.この1Cの一部をまた百倍のアルコールで薄め、10回の震とうを与える→これが2Cというポーテンシー
ということをひたすら繰り返し…
Centesimal Scale(センテシマルスケール)という1/100ずつ希釈していくポーテンシーで、よく使われる30Cは(1/100)の30乗、200Cでは(1/100)の200乗も希釈震とうされている

ここがホメオパシーのなぞかつ最大の特徴で最強なところ

このおそるべき薄まり具合を考えたら全然効かなそう。。。
たぶんただ希釈だけしてたら効かないのかも。。。?
ポイントは震とうで、たぶん量子力学を持ち出せば説明できるらしいとか(人が納得するかはさておき)
ここではとりあえずそれは割愛して

希釈震とうしているのでいわゆる「副作用」というものはありません
ただし、最適な薬を選べればの話で、ホメオパシーの薬もやみくもに服用すれば、その薬のもつパワーによって症状が起こることがある
(現にそうやって困っている人の話を聞いたこともあります)
副作用がないからどんどん飲んじゃえ!という使い方はちょっと待った!
そうは問屋がおろさない
ならぬ、そうであったらホメオパスも勉強もいらないよ

そしてこの薬は物質だけではないので、血液にのって薬が届かないような部位にも治癒が起こることがある
たとえば、膝関節の軟骨は一度磨り減ったら再生しないと言われている(膝関節痛、変形性膝関節症など高齢化すると膝が痛くなるやつ)
そういうところにもホメオパシーの薬は働く
実際に今、変形性膝関節症と診断された友人がホメオパシーの治療で、かなり良好な経過をたどっているのを目撃中(西洋医学の病院では、次から次へとたらい回しにされて、三つ目の大学病院で高位脛骨骨切り術を勧められた)

2.レメディってなに?

日本ではホメオパシーの薬がレメディと呼ばれているけど、本来は
Remedy:ある症状を治癒する薬のこと
たとえば頭痛のときにBelladonnaというホメオパシーの薬を飲んだとする
その頭痛が治れば、Belladonnaはその人のその時の頭痛に大してRemedyであったと言える
治らなければ、Remedyとは呼べない
ただの薬

ただ日本では薬事法やらなんちゃらの関係で販売するときは「薬」とは呼べないらしい

3.診察はどんなことをするの?

ホメオパシーでは診察に、特に初診にめちゃめちゃ時間がかかる
ドクターの力量とかセンスにもよりますが
一般的に1〜2時間とか長いともっと

これはカウンセリング効果を狙っているわけでなく(その効果は一時的にある場合もあるようだけど)

薬を選ぶ材料としてたくさんの情報が必要だから

ホメオパシーの薬を選ぶのがホメオパスというホメオパシー医の仕事

ホメオパシーにはMateria Medica(マテリアメディカ)というホメオパシーの薬辞典があって、それは”健康な人がホメオパシーの薬を一種類飲んだ場合にどんな症状が起こるか”という臨床実験の結果のデータバンクであります
被験者は必ず健康な人間で、性別、年齢、体質が偏ることなく、いろんな人が選ばれている

よってそれぞれの薬に明確な薬の像がある

ホメオパシーの診察は、ジグソーパズルを組み立てていくようなかんじ
それも完成の姿の見本が示されていないやつ

患者さんの話してくれることから、ピースを探し出し、どこに配置するか決めていく

そのうちぼやっと見えてきた絵
それを手元にあるMateria Medicaに描かれている絵と比べていく

細かいところを確認するために、「こんなことまで聞くの?」ってことや
「また聞くの?」ってこともざらにある

でもホメオパシーの薬は、ジグソーパズルの完成図(患者さんの全体像)とまさにぴったりどストライクな絵(薬のもつ全体像)を探し出せなければ治らない
その絵は5,500くらいある中からたったひとつ
ほかのなにでも代用はできない(§119 Foot Note)

そのために患者さんの症状を正確に捉えるということは、ホメオパシーの治療を行う上で一番難しく大切なところ(§104)

たとえばどんな質問があるかというと
「お腹が痛い」という症状に対して、
どんな痛み?チクチク?ズキズキ?どこが痛い?どうすると痛みが和らぐ?かえって悪化する?特定の時間帯とかある?ほかにいっしょに起こる症状はある?いつからどんな風に始まった?

てことから、慢性的なものであれば
家族や親戚の病歴、患者さん本人が母親のお腹の中にいたときの状態、成長する過程でなにか気になることはなかったか、これまでの病歴、予防接種の記録、食べ物の好き嫌い、暑がり寒がり、どんな夢をみるか、寝るときの姿勢や行動、怒ったときどんな反応をするか、これまでで一番悲しかったこと、嬉しかったことetc...

子どもや話すことが難しい場合は、母親や周囲の人から話を聞くこともある

診察を受けるときは、事前にまとめておいてもいいし、ぶっつけ本番でももちろんokay
(自分の母子手帳が準備できるとかなりgood、なかったらそれでも大丈夫)

診察の中で、「タバコは吸う?」とか「お酒は1日どれくらい?」「西洋医学の薬は飲んでた?」「ガンジャとかドラッグは?」
みたいな質問があっても誤解しないでください
ホメオパシーの診察の中で、”お酒を飲むこと”は悪じゃない
”西洋医学の薬を飲むこと”も悪じゃない

責めたくてこんな質問をしてるんじゃないんです

問診の中に、善悪はない
たとえば「嫉妬深くて」なんて、なかなか言いづらいかも
「彼氏が浮気したら殺してやりたいと思う」なんて
でも遠慮せず言ってください◎
これは診察
診療所は学校でもないし、教会でもない
善悪を説く場所ではなくて、ただ治療を行う場所だから
そのためには、どんな症状、小さな変化、経験したこと、感情なんでも話してくれたほうがよりスムーズな治療につながる
ホメオパシー医には守秘義務があります

よって質問の意図は全然深読みしなくていいと思います!
そして医師として、ホメオパシー医を信頼してもらえるとうれしい!

simpleに言えば「薬を選ぶのに必要だから聞く」それだけ

そんなかんじで、初診に関してはなかなか患者さんとホメオパシー医に気合と根性がいる
再診は結構あっさり終わることが多い(5〜15分とか)
患者さんとホメオパシー医と両方が治療に向かっていくことで治癒が可能になる
でもそれが医療としてのほんとなのかも

診察の中で血圧や脈を測ったり、舌の状態をチェックすることもある
レントゲンや超音波の写真を確認したり、血液検査のレポートを確認することも
(日本では、ほかの病院でもみてもらいたいというとそのレポートをくれるそうです)

4.診療費はいくらが相場?

この前Organonの授業で「ホメオパスは安いけど、ホメオパシーという医学はもはや高額だね」って先生が言っていた
昔はすごく安かったことも手伝ってインドでこんなに普及しているのだと思う
診察には基本的に道具もいらないし、まだホメオパシー医学はそんなにビジネス化もしていないので、基本的にはお金がそんなにかからない医療だと思う
ドクターの知識と薬さえあればいいわけなので
ただインドでもやっぱり4円くらいで診る人から5万円くらいで診る人とピンキリ
その金額設定が実力と比例しているかというとそうでのもないのは人間の性でしょうか

そして日本はびっくりするくらい高い(8,000円〜5万円くらいするらしい)
薬も海外から取り寄せなきゃいけないことが多いようなので、さらに高額に…

でも本来はこうじゃないと思う
もちろん価格設定はその人のセンスなので、いくらでも全然構わないと思うのだけど
ホメオパシーの本質として、あまり道具がいらない、電気もいらない、すごく自由度の高い医学だと思っています
(X-rayや超音波、血液検査などが必要なときもあるが)
ドクターと薬さえあれば、基本はどこでもできる!

5.信じていないと治らない?

言葉を話さない子どもにも効く、動物にも効く
なのでホメオパシーを信じていなくても効く
そもそもホメオパシーは信じる信じないというモノではなくて
重力の存在を信じようが信じまいが、物を放り投げると地面に向かって落ちてくるように
治るものは治るのだとわたしは認識しています


6.ホメオパシーでなにが治せるの?

ホメオパシーにももちろん限界はあります(Kent's 12 observation)
一度切り落とされた腕がにょきにょきと生えてくるということはないと思う

このホメオパシーの可能性に関して、わたしも勉強中です

でもわたしの憧れのドクターはガン治療でかなり高い治癒を起こしている(患者さんの7割はガン患者だとか)

ほかにこれまで見てきたケースだと、生理不順、子宮からの出血、難聴の子どもの耳が聞こえるようになった、交通事故にあって松葉杖なしに歩けなくなった人が自分の足だけでまた歩けるようになった、ニキビ、フケ、風邪、食中毒、長引く咳、腕の骨が長すぎて痛みがあった人の治療etc...

わたしがホメオパシーで治療してもらったのは、痔、原因不明の腰痛、慢性的な偏頭痛、ガングリオン(8歳頃から発症して出たり引いたりを繰り返していた)、ホルモンバランスの乱れ、フケ

ほかに薬が治すものとしてMateria Medicaに記されているものは、かなり守備範囲広く、リウマチ、痛風、更年期障害、いぼ、肺炎、高熱、下痢、赤痢、便秘、喘息、蕁麻疹、盲腸、胃潰瘍、お腹の痛み、高所恐怖症、閉所恐怖症、めまい、吐き気、つわり、不眠、夜泣き、糖尿病、高血圧、低血圧、貧血、子宮脱、寄生虫、コレラ、インポテンスetc...
本気で書いたら1年くらいかかるんじゃないか…
骨折や切り傷、手術による深い傷に対しても、治癒にかかる時間を短くしたり、化膿やトラウマになることを防ぐように薬を処方することができる

またこの前、インド人でうつ病と診断された人が
「こういう精神的な病気に対してホメオパシーはどのような効果がありますか?」
とドクターに質問するのを聞いていたんだけど

ドクター「わたしの見解では、いろんな医学の中でもホメオパシーしか精神的な病気は治らないと思う。もしすでに西洋医学の薬を飲んでいるのであれば、突然薬をやめるということはせずに、少しずつゆっくり量を減らしていきます。そうでないと、副作用というか反動のようなものがとても大きくくるので。そうやってホメオパシーの薬と西洋医学の薬を両方飲んでいって、2〜3年後には完全に西洋医学の薬をやめることができるでしょう。そしてね、ホメオパシーの最もうつくしいところは、最後にはホメオパシーの薬さえもやめられるということです。」

またほかにホメオパシーの薬には、予防接種や麻酔の影響をantidote(解毒、中和、帳消し)することができるものがある(ほかの症状があっている場合のみ)

原因に応じての治療ではないので、原因不明の症状にも対応することができる(原因を考慮することもあるが、必ずしも必要ではないことが多い)

妊娠中でも胎児に影響を与えることはなく、授乳中も乳児に影響することもない
(妊娠中に飲んではいけないレメディやポーテンシーもあるので注意)


7.自分のレメディを調べてみたらいろんなことが書いてあったんだけど…

ホメオパスに「あなたのレメディは◯◯です」と言われて、あとでうちに帰ってそのレメディをネットで調べてみたら、なんか結構すごいことがいろいろ書いてあった
「えーわたしってこういう人なの?」「こんなふうに見えているの?」「これからこんなふうになっちゃうの?」
と思うことがあるかも
実際にそういうときもあるだろうし、そうじゃないときもあるだろうと思う
人によってそのレメディのどういう症状が強く出るかはちがうので

また日本や物質的先進国の多くでは精神症状や性格を重視したレメディの処方が多いみたいだけど。。。
インドのホメオパシーはもっと身体の症状を重視してレメディを選ぶ(暑がりか寒がりかとか)
精神的な問題であってもそう
身体の症状はホメオパスの主観によって変化しないから

日本語になっているレメディの情報も精神系が多く、身体の症状はまだまだ全然情報化されていないように思う

なので
自分のレメディについて一喜一憂する必要はまったくないと思う
レメディに優劣はないし、ポーテンシーに優劣もないとわたしは思うから

日本では、A型とO型はなんかいいイメージでB型は…みたいな雰囲気があるけど
それぞれの血液型に優劣は本来ないはず
ただ赤血球の表面にある抗原の違いによって血液型を分類しただけなはず
たしかに話題としておもしろいではあるのだけど

だから自分がどんなレメディだからってそのことに神経質になる必要はまったくないです
ただそういう状態であるというだけのこと

またレメディをとれば、それによって状態は変化して、次は違うレメディが必要になることもあるだろうし

ホメオパシーの薬の選択は、占いのようなものではないとわたしは思っています
〜おしまい〜

ほかにも質問やもっと詳しく説明が必要なところ、もしくはそこは違うんじゃないかというご指摘、どうぞゆたしくうにげーさびら♡

0 件のコメント:

コメントを投稿