2018/03/04

ホメオパシーの治療って?

わたしは日本でホメオパシーの治療を受けたこともなければ、学校に通ったこともなく
日本語のホメオパシーの本をほぼ読んだこともない状態で
インドにすっ飛んで行ってしまったので
日本の人たちがホメオオパシーにどんなイメージを持っているのか
どんな風に捉えられているかもほぼ分かっていません

わたしのホメオパシーは生粋のインド生まれのインド育ちであるため
日本の人とホメオパシーについて話をすると、ビックリすることがしばしば

漢方みたいなものですか?
うーん違います

アーユルヴェーダみたいなものですか?
うーん違います

何にも例えられない、ホメオパシーはホメオパシーなんですね

インドでは、患者さんたちは現代医学(以下、アロパシーと呼びます)の病院に行くのとまるっきり同じ感覚でホメオパシーの病院に行きます
生後間もない赤ちゃんから、今生の生を全うしようとしている人生の大先輩方まで
喉が痛いから、発熱したから、お腹が痛いから、関節が痛いから、心臓が痛いから、落ち込んで何もできないから、眠れないから、アレルギーだから、ガンだから。。。


(↑わたしがインターンをしているホメオパシーの大学病院の外来受付の様子)

アロパシーとの違いは、まずもっと問診に時間を割くこと
ホメオパシーは病名ではなくて、『兆候と症状』に基付いて処方をするから

治療の仕方はホメオパシーの独自の方法で作られた薬を飲むだけ
日本や西欧ではレメディと呼ばれているようですが、インドではHomoepathic medicine(薬)と呼ばれています
この薬は基本的に自然のものからできていて、高度に希釈され震盪を与えられています

ホメオパシーの治療中は、食事制限はガンの患者さんを除いてほとんどありません
薬の種類によってコーヒーを避けた方がいいものもありますが(Acon.やIgnatiaなどコーヒーで悪化するもの)、インドではそれ以外の薬を摂取する際にコーヒーを制限をすることはありません

「決められた時間に決められた量の薬を飲む」
治療はいたってシンプルです

ホメオパシーの薬はアロパシーの薬のように飲んでいる間だけ作用するものではないので、飲んだ後しばらく経過観察の時間をとります(LMポテンシーを除く)
この間に薬の作用(症状を一旦悪化させるような)が先に起こり、それに反応してそれと真逆の方向の反応(症状を良くするような)を身体が起こして、治癒が完了します

ホメオパシーの治癒とは、症状を抑え込むことではなく、症状の原因となっている根本の改善なので、ホメオパシーで「治癒した」と言った時には、ホメオオパシーの薬さえもいらなくなります
よってホメオパシーでは「薬漬け」とか「死ぬまで薬を飲み続ける」状態はあり得ません

また「ヘリングの治癒の法則」というものがあって、
治癒の過程で、症状は
①上から下へ
②内側から外側へ
③より重要なものからそうでないものへ
と順に治癒が起こっていくのです

例えば
①湿疹が最初顔に出ている→顔が良くなったと思ったら手足に出てきた→手足も良くなった(これが上から下へ治癒が起こっていく)
②過去にアトピーをステロイドで抑圧した人が喘息になった場合→喘息の症状が良くなると同時に昔のアトピーの症状が出てきた→アトピーも良くなった(気管支や肺という体内の臓器から皮膚という外側の臓器へ治癒が起こっていく)
③肝臓ガンを患っている→肝臓のあたりの皮膚に帯状疱疹ができてきた→肝臓ガンは治癒→今一番辛いのは帯状疱疹→ 帯状疱疹も治癒(肝臓というより重要な臓器から皮膚へ治癒が起こっていく)(肝臓に1cmの傷を負うのと皮膚に1cmの傷を負うのでは生命維持における重篤さが異なる、そういう意味での”重要”です)

したがって、これらの反応が起こった時、ホメオパスとしてはガッツポーズです
患者さんは良くなり始めたのですから
ただ皮膚に痒みの症状が出てくるとそれはそれで大変辛いようですが、そこを乗り切れば完治が待っています

またホメオパシーでは、『病気』を治すのでなく『病を患っている人』を治すので、頭から足の先さらに精神まで全部をまるっと考慮して、一種類のレメディを選びます
だから今相談している症状に関係ないと思っても、精神面も含めて全部気になることを教えてくださいね!

治療の期間は人や症状の程度にもよります
冷えてから発熱、雨に濡れて発熱、などとその症状を引き起こす原因にどれだけ晒されていたか
それが短ければ短いほど、治療期間も短くなるでしょう

ホメオパシーの治療は「玉ねぎの皮を剥くように」行うと師匠はよく言います
慢性病を患っている患者さんは、その状態を引き起こす原因が何重にも重なっていることが多いのです
そう言われてもイマイチピンとこないと思うのですが、例えばそれが4層の玉ねぎだとすると
1番外側の層:寝不足、食べ方の問題、働き方の問題、天気や気候や環境からの影響、突然の強い感情など
2番目に外側の層:身体的・精神的トラウマ、アロパシーなどの治療による症状の抑圧の経歴(ピル、ステロイド、抗生物質、痛み止め、解熱剤etc.)、既往歴、予防接種など
2番目に内側の層:マヤズムと呼ばれる親や祖先から受け継がれた、ある特定の病気になりやすい傾向(Psora, Syphilis, Sycosis)
1番内側の層:その人が持って生まれた体質

まず外側の層にアプローチして、その層が外れないと、次の層に取りかかれません
そうやって順番に層を一つずつ剥がしていく

わたしは2012年11月にインドに来てから、風邪を引いた時、生理不順の時、痔になった時、多嚢胞性卵巣腫と診断された時、頸椎症と診断された時。。。全てホメオパシーで師匠に治療してもらっていて
つい最近処方してもらった薬が、「子ども時はこれだったな」とずっとわたしが思ってたものでした
確かにそれを飲んでから、小学生の頃に感じた腹痛とか、いろんな症状が戻って来ています
それなのにこの精神の晴れやかさがすごい!
わたしは子どもの頃から大病はなく、予防接種は一通り受けたものの、アロパシーに積極的ではない両親のもと育ったので、大して抗生物質を摂ったこともないし、解熱剤や痛み止めはほぼゼロだと思います
マヤズム的にも、ガンは祖母だけで、あとは母方がリウマチ痛風体質程度で、そんなに大したことないと思うのですが、
それでもこの1番内側の層にたどり着くまでに約6年
昔は風邪をひくと大体副鼻腔炎になってしばらくティッシュが離せないような感じだったけど、最近はレメディをすぐ飲むのもあるけど、ほぼ数日でスッキリ完治するように
今まで人生で一度も皆勤賞がないくらい風邪を引きやすかった(無理してまで行くほど学校が好きではなかったものもある)のが、最近はそれもめっきり減って

師匠の患者さんは5年とか10年レベルも結構いて
家族全員診てもらってるとかも多々

最近自分も患者さんを診ていて、家族丸ごとやらせてもらえると、いろんな背景がすっきりと見えてくるのでとてもやりやすいなぁと思います
日常の不調から慢性病までいつでも気軽に連絡が取れる、『おうちのお抱えホメオパス!』が理想の形かも

次はマヤズムについて
一例をあげると、最近診た症例で、日本人の赤ちゃんの化膿からの下痢の鼻水に発熱
この赤ちゃんはスーパーナチュラル志向のご両親のもとに生まれたので、自宅出産で、ビタミンK2シロップもとってなければ、今まで予防接種も受けていない
食事も大変気を使っているので、病気を引き起こすような有害なものはほとんど体内に入っていなさそうです
それでもこの赤ちゃんが最初に必要として、その赤ちゃんを治癒させたレメディは、ホメオパシーでいうところの抗マヤズム薬(2番目に内側の層を外すレメディ)
それだけマヤズムって根強いんだなと
ホメオパシーの父ハーネマンは「マヤズムによって引き起こされる慢性病は、どんなに壮健な人であっても抗マヤズム薬なしに治癒しない」と
赤ちゃんのお母さん曰く、その症状の一切がRSウィルスの感染にすごく似ていたということでした
そう生まれてから起こる乳児湿疹だったりRSウィルスの感染などというのは、もしかすると「わたしマヤズム持ってるから治しておくれよ!」という身体の訴えなのかもとこの症例を診ていて思いました

一見大したこともないように思うかもしれない不調を一つ一つレメディで治療して行くと、いつの間にか外側の層がすっと外れて、内側に近づいていくように思います
ホメオパシーの治療を始めると、どんどん新しい症状が出てくるように思うかもしれないけど(薬の選択が正確でない場合、その薬の作用としてそれらが出てくる場合もあります。要注意)
内側にあったものがどんどん外側に出て来ている可能性があります
したがって、慢性病の完治はやはりある程度時間がかかります
(わたしのやり方では、診察は1〜2ヶ月に1回程度をゆるーく継続してくような感じです)

解毒や予防にホメオパシーという使い方も多いようですが、
ホメオパシーの基本はどこまでいっても「今現れている兆候と症状に基づいて薬を選ぶこと」
アロパシーの薬で症状を抑え込んでいる状態、ピルによって自然な生理が起こっていない状態などは本当の症状の姿が見えないので、とっても薬を選びづらいです
その場合その状態をありのままの本来の状態に戻すまでに、時間がかかってしまいます
戻ればまだいい方で、それによって他の病気になってしまうことも。。。
ホメオパシーで解毒できるからとりあえず予防接種打っちゃおう!という考え方には、😰
毒は入れないにこしたことがない
身体は傷つけないにこしたことがない
と思っています
その有毒性が分からなかった場合はもちろん仕方がないと思います!(わたし自身も治療の過程で複数の予防接種の悪影響を解毒するレメディを摂りました)

また日本とインドの差異なのかわかりませんが、「どうして私このレメディなんですか?」問題
私の師匠は、『レメディの処方』以外は全く何も行いません
例えば患者さんの人生へのアドバイスとか、共感の姿勢を見せるとか、選んだレメディの解説を行うとか
これは私の解釈で、また師匠のスタイルの問題でもあるかと思いますが、師匠はレメディの力を何よりも信じているのだと思います
「あとは選んだレメディが患者さんを癒してくれる」
誰よりもそう信じていて、実際に彼の臨床40年近くそうだったのだと思います
日本のマテリアメディカを見ていると、レメディ毎の精神症状が大いに強調されていて、まるで〜占いのような印象を受けるものもチラホラ
確かにそこに面白みを感じやすいのも分かりますが、インド的処方からするとあくまで精神症状というのは身体症状に並ぶ一つの症状に過ぎません(症状の評価をする時には、精神症状に重きを置くこともあります)(私はほぼ必ず精神症状プラス身体症状の組み合わせでレメディを選びます)
自分に選ばれたレメディをネットで検索してみて、そこに書いてあることに一喜一憂はしなくていいのかと
それは『今の患者さんの状態』が必要としているもので、その層が外れればまた違うものが必要となっていくのですから
また聞かれたらなるべくお答えするようにしたいのですが、「どうしてそのレメディなのか」を一般の方に解説するのは結構難易度が高いなぁと
これまで学んできたものの全てがその処方に詰め込まれていて、それを理解してもらうためにはどこから説明を始めたらいいのか途方に暮れてしまう。。。というのが本音です
今でも私は師匠の処方の深さが分かっていないなぁと思うことがしばしば


さてさて大変長くなってしまいましたが
非常にシンプルでありながら深い治療を行うホメオパシー
最近は日本の患者さんたちにも最初の処方からその効果に喜びの声を聞かせていただくことが多く、ホメオパシーって本当にすごいなぁと感嘆することがしばしば (これまでアロパシーの治療をたくさん受けている人でも)

まずは花粉症にも!
いつでもお声がけください^^
必要なところにホメオパシーが届きますように!




2018/03/03

after 7years

マザーテレサについて知ったとき、なんて美しい生き方なんだろうと感銘を受けた
苦しむ人たちに仕えること
人のために自分の全てをかけて生きること

マザーテレサの言葉を読んでいたら、苦しむ人々のためではなく、その人たちの中に神を見出し、神のために生きているのだと
何歳だったか分からないけど、その時のわたしはなんか「なーんだ」と思ってちょっと、いや結構がっかりした

12歳のときに国境なき医師団がノーベル平和賞を受賞
これだ!とビビっときて
思い込みが強く猪突猛進型のわたしの夢はそれ以来 「お医者さんになること」

世界が平和になるようにと口では言いながら、家族にあたったり、身近な人にちっとも親切じゃなかったり

17歳の誕生日はインドで迎え
父に誕生日プレゼントとして「あるヨギの自叙伝」をもらって

18歳大学受験、そこで長年の夢をなんか諦めて

それに代わる夢が見つからなくて、いわゆる「自分探し」の数年
自分のことでいっぱいいっぱいの毎日

23歳東日本大震災、福島第一原発事故

30歳インドはマザーテレサが活動の拠点としていたコルカタで、インターンとして患者さんの診察をする毎日


ここまで
正直何度も「自分はここで何をしてるのか」と自問し、ただ意地を張り続けてやめなかっただけで
日本の人にどれほどホメオパシーが受け入れられるのかもわからない
将来自分がホメオパシーを通して何ができるのかもわからない
ほんとに真っ暗以外の何物でもなかった時期があって

それが
気がついたら最高の師匠にめぐり合わせてもらっていて
気がついたらすてきな友達のかわいい息子さんにレメディを選ぶ機会をもらって
気がついたら日本の患者さんを診る機会をもらっていて
気がついたらその機会が日に日に増えていていて
気がついたらレメディの効果を感じてもらえる機会も増えていて
気がついたら日本人でもインド人でもない患者さんを英語で診る機会までもらっていて
気がついたら師匠になんでも聞いて答えてもらえるくらいの師弟関係が築かれていて

さらにさかのぼれば
ホメオパシーを学ぶことを応援してくれるちょっと変な家族の元に生まれ
インドとも人生の早めにご縁をもらっていて

わたしにすごく才能があるとか運があるとか、すごい努力をしたとかそういうことでは全くなく
この全てが与えられたものなんだなぁと、思います

望んでいたことが、望んでいたそのままの形でその時にではなかったけど
ベストな形でベストな時に
そうなるようにずっと導いてもらってきた

今だってイライラすることも感情的になることもいくらでもあるけど
なんなら患者さんにイライラしちゃうこともあるけど
世界平和を大きな声で叫びながら、近くの人に大して親切じゃなかったあの頃より
自分の生きたい生き方に近付いているように思います

わたしがホメオパシーを実践するのは、わたしなりの人々への愛情表現で
他に表現の仕方を持ち合わせない不器用なわたしのベストの尽くし方
診察の機会をもらうということは、愛する機会をもらっているようで

若い頃、何度読んでも意味がわからなかった、マザーテレサが引用する聖フランシスの祈りの言葉
「 わたしたちは自分に死ぬことによって自分を見いだし、自分自身に死ぬことによって永遠の命をいただくのですから。」
ほーんのちょっと分かるような気がしなくなくもない気もする今日この頃

あなたが神の愛に生きたことに、今のわたしはあの頃よりもっとずっと美しさを感じます


どれほどのものを与えてもらっているのだろう
ちゃんとあなたに返せますように
何度も疑ってしまったけど
もっと信じて生きていけますように


さぁ明日の外来でイライラしないように寝ようっと!


2018/02/06

LMポテンシー

わたしのホメオパシーに対する知識と感覚は、完全に師匠とわたしが通う大学(National Institute of Homoeopathy、通称NIH)由来なので
インターンシップで外部の病院に勤務するまで気付かなかったのですが、こんなにLMポテンシーを常用しているのは、コルカタ内でもNIH卒業生ぐらいらしいのです

そこで、日本でもあまりなじみのないであろうLMポテンシーについてまとめてみました

主にNIHの薬学の授業(1年生の必修科目)で使われている薬学の教科書
の抜粋を翻訳し、少しわたしからのコメントを加えています

学術文書として、わざと「レメディ」ではなく直訳の「ホメオパシー薬」と表記しました

異なるホメオオパシー薬の調合方法
(↑dropboxのリンクに飛びます)

翻訳ミス、誤字脱字、よく分からないところなど、ありましたらお知らせください^^

2018/02/04

一処方入魂

わたしが勉強する機会をもらっているインドの患者さんたちは
携帯電話を持っていたとしても、スマフォではないタイプの電話で
簡単にやれFBだ、やれIGだ、やれLINEだのでつながることはないので

「あー、あの処方、こうしておけばよかった。。。」
と家に戻ってきてから悔やんでも、どうすることもできない

今回の分の処方が終わって、また自ら診察に来てくれることを祈るのみ

まさに
一処方入魂

受付のお姉さんに(おばさんと呼ぶと怒られる)適当に振り分けられて、わたしのところにくる患者さん

良くなって来なくなることもあるし
全く効き目を感じなくて来なくなることもあるだろう
また会えるかどうか分からない
様子を尋ねるために、連絡のしようもない

インドにいながらにして日本に生きているようなところがあるわたしは
正直携帯電話とネットコネクションはマストアイテムで
一日の時間をどれほど、そのネットの繋がりに費やしているか分からない
もちろんそれで助けられることはいっぱいあるし、いっぱいあった

インドではその場で薬を選んで処方するということが基本で
また患者さんは次から次へとやってくるので
最適な薬を選ぶために悠長に調べ物をしている時間はそれほどなく(わたしはそれでもしている方で、患者さんに急かされることもしばしば)
ましてやラップトップの助けを借りて薬を選ぶ習慣が、特にここコルカタではほぼ皆無なので
これまた出るとこ勝負というか

その診察の瞬間までに、どれほど勉強してきたか
どれほど自分の身になっているか
その成果をその数分の中で出し切っていく

どんなに長い問診をしても、どんなに丁寧な触診や聴診をしても
わたしたちには処方箋が全て
大げさなようだけど、全てはその処方箋を書くまでの道のりで

さらに結果が全ての世界であるとも思っている
それは治る、治らない、良くなる、ならないということもだけど、患者さんやその家族が治療を通してどのような印象を受けるのかということも含めて
今のところ生まれた以上、肉体の死は誰にも避けられないことなので

言葉たどたどしくしかコミュニケーションをとれないけど
またいつか会えるか会えないのかも分からないけど
人生のほんの一瞬しか共有しないけど
その時に目の前にいるこの人たち
その人たちをとても大切に思う

 一処方入魂

そんなTシャツでもあれば月曜日から来て行きたいくらい、そんな気持ちであります

2018/01/14

満を持す

食べ物をシェアするために使った小皿がスリランカの友人から戻ってこないこと、はや3週間
その間、あれ彼氏がわたしの小皿使ってご飯食べてるよね?
そろそろ返してって言おうかなぁ
もしかして皿ごともらったと思ってる?
みたいな思惑を経つつも、なんとなく放置していたら

「あなたのためにちょっとこしらえたわよー」とお皿と一緒にスリランカンスイーツ

わたしがインドで学んでいるのは、こういうことかもしれないなぁと
徳川家康精神
満を持す
ベストを尽くして結果は委ねる

すでに帰国モード気味で、振り返りが多い近頃ですが
ここまで、わたしはインドで青い鳥を探し求めていたんじゃないかという気がするのです
それも直接見たことのある青い鳥ではなくて、何かで読んだのか、人から話を聞いたのか、本当にあるのかないのかもわからないような青い鳥

それを自分探しと呼んでもいいような気もするし

未だにはっきりとした表現を持たない曖昧な放浪だったように思うのですが

青い鳥のお話と同様に、放浪の終わりは、「ここにあった」

というかそもそもが探し求めるものではなかったのじゃないかという

だからと言って、この放浪が無駄だと思うこともなく、時間がかかり過ぎたという後悔もなく

すっきりとエネルギーを使うベクトルを変えていけるようになりつつあるような

まだまだ過程にいるので、言葉が泳いでいますが

こんなに贅沢に存分に放浪させてもらえたこと、ありがたいなぁと振り返りつつ

もしかしてあんなに嫌いだったインドを恋しいと思う日が来るような気がしてならない今日この頃
 

2017/12/26

奇跡のような毎日

元ルームメイトに言われました
「didi(hindi語でお姉さんの意)、試験前はそんなに勉強してなかったのに、インターンシップが始まってから勉強忙しそうですよね」

勉強してますアピールから始めます
2017年の締めくくり!

というのも、ほんとになぜ試験をパスできたのか謎なくらい、ほとんどついていけてなかった特に一年目の解剖学と生理学。。。
臨床始まって、その医学の基礎知識の大切さが日々痛いほど身にしみてます。。。

というのも、インドではホメオパシーはほんとにほんとの医学として人々に認識され、実践されているので
「まじで、これもホメオパシー?しかもインターンのわたしが診るの?」
な症例がたまにやってきます

わたしが通う大学National Institute of HomoeopathyはKolkataの行政区?のようなところにあって、診療は最初の登録料5ルピー(約10円)のみ、あとは薬代も含めて無料!
Instituteなので、研究機関でもあるようです
Materia Medica科の大学院の先輩たちは、Materia Medica Puraに記載されてある症状が実際に臨床で効果が得られるのか、やってくる患者さんで検証中だそう
Pharmacy科ではこの前Drug provingもしてたようです

そう、無料なので、なのか他に理由があるのか、患者さんはWest Bengal州の方々からやってきます
時にバングラディッシュからとか、列車で5時間かけてやってくるとか
外来は午前中しかやってないので、前の日入りして学校の敷地内で野宿して待つとか
そして患者さんのほとんどはたぶん高等教育は受けていないので、たいていベンガル語しかしゃべりません(日本人もほとんど日本語しか話さないけど)
この一ヶ月で80人くらい診察して、英語で問診できたのは1回だけ

そんな患者さんたちは、なんというかとてもピュアというか
精神面においても、症例としても、なんか手付かずというか

これアロパシーの病院いったら速攻入院だよね
みたいな症例でも、本人全然認識なくのほほんとやってきたり
 ↑dancing carotid
便に寄生虫が時々出てくるのよね、ちっちゃいやつよ
とさらっという人が結構多くて、昭和生まれ平成育ち日本人のわたしは結構衝撃を受けております

住んでればしゃべれるようになるよと言われ続けて早5年のわたしのベンガル語。。。
そんな患者さまたちなので、とにかくわたしがベンガル語を話してコミュニケーションをとるしかなく
正直多分1歳か2歳児程度のベンガル語レベル。。。いやそれ以下かもしれない
それでもほとんどイライラせずに、一生懸命症状を伝えてくれる患者さんたち
さらには、後ろで列をなしている他の患者さんたちが、ベンガル語からベンガル語への通訳をしてくれたり
毎日随所でわたしの必死なたどたどし過ぎるベンガル語に笑いが起こりつつ
(この前「血液検査してね」って言いたかったのに「血液掃除してね」って言っちゃったw)
最後はありがとう的な雰囲気を出して帰っていってくれる

奇跡のような毎日です
こんなに病変のある症例を見られること
医師として診察ができること
ベンガル語で患者さんたちとコミュニケーションをとっていること
ホメオパシーにfaithと情熱を持った人たちと議論できること
約200年近く前に実践されていたHahnemannの叡智が今もそのままの形で生きて人を癒していること
そしてその機会を与えられたこと


普段師匠の診療を見ていると、処方箋を書く前に師匠が選ぶレメディが分かることもあって
なんだか自分もそこそこ出来るような気になってたのに、いざ自分で始めると、全然そんな風にいかなくて
いかに師匠のcase takingのスキルが高いか
レメディの知識を実際の症例に応用するスキルが高いか
愕然として落ち込むくらい

さらに大学院生や他の医師と同じ机に座って、めいめいに患者さんを同時進行で診て行くので、他の人の処方をみる機会もあって
今まで完全に師匠一筋で、授業や試験以外ではほとんど先輩や先生に教えを請わずにきたので、新鮮なのですが
うちの大学ではなかなかイケてる大学院生や先生の処方をみていると
わたしごときが偉そうに申し訳ないのですが
師匠の処方の精度の高さにまた唸らざるを得ないかんじ
ひどい先生は、種類の限られた大砲(Rhus tox., Bryonia, Nux vomica)をドカンドカンと、しかも方角違ってますよーな感じで打ちまくっているのに対し
イケてる先輩は野球のノックくらいの感じでしょうか
そして、師匠はまるで針に糸を通すくらいの精度でレメディを合わせていきます

自分の足りなさに気付かせてもらえること
謙虚にさせてもらえること
ありがたいことだなぁと思っています


そんなインターンシップ中の奇跡のような一瞬一瞬

わたしはインドへなんだか気がついたら来ていたようなかんじだったので、
というのは自分の猛烈な意志で来たというよりも、なにかに導かれて来たような流れで
そしていざ始まったインドでの日々は、皆さんがご存知の通り
わたしにとってはこれまで苦行以外のなにものでもなく
そのため、このインドでの日々は、どうも押し付けられたように思ってしまうことが多く
インドの人々を愛することもできず、ベンガル語にも一切興味が持てず
日本への帰国を願うばかりの日々で

それが最近、このインドでの日々は与えられたものであると、そんな風に思うようになりました
インターンが始まったからなのか、インド生活の終わりが明確になったからなのか
なのかなのか

まだまだろくに話せないけど、ガソスタの兄ちゃんたちにベンガル語でいじられたり
花屋のおっちゃんにベンガル語でお花の水やりの仕方を教わったり
そんな他愛もなさげなことに、ちょっとしあわせ感じたり
ベンガル語を話したらこんなに世界がラクになって広がっていくんだなって
それでかインド人へのイライラもだいぶ減ったかも

残り約10ヶ月、必死に追い上げていかなければいけなくて
今の自分の足りなさに焦りつつ

でも最近少し大人になったと我ながら思うのは、
「少し長い目で見る」という視点を持てるようになってきたこと
これまでは、「今がダメだとそれまでも全部がダメになってしまって、これからも全然ダメだ」的な思考パターンになりがちだったけど
いい時もあればダメな時もある
今がダメでもこれからがダメとは限らない
自分の努力やカルマや神の意志次第で変わりゆく流れの中にいるのだと
思えるようになってきたこと

といっても解剖学の教科書広げるとやっぱり焦りまくりなのですが
神さまのキャスティングはいつもすてきで、助けてくれる人がいつも誰かしらいてくれるので
わたしもしっかり与えてもらったわたしの役を演じきれますように
いつも人に助けてもらう役ではなく、たまには人の役に立つ役を果たすことができますように
インドでその力をしっかり養うことができますように

明日はイケてる先輩が寄生虫への処方についてカテキョしてくれるそうです(無料!)
寄生虫学の教科書開いたら、何も覚えてないという衝撃事実がまた発覚したけど
たのしんで勉強していこうと思います
↑外来の診察の合間に院生の先輩が個人的にやってきた学部生に個人的に教えてくれるの図


誰かとはしゃぐクリスマスもよし、一人でblogを書くクリスマスもよし
この一瞬はこの一瞬しかなく
どれもがわたしに必要で、与えられたもので
そこにいつも感謝と愛をそなえていられますように

生まれてから2017年まで肩にぎゅっと力を入れてやってきたわたしを一つ納めて
2018年から少し違うモードでやっていけるといいなと思ってます

今年、わたしに学びの機会を与えてくれた皆さま
どうもありがとうございました!

ホメオパシーに希望を見出し、わたしに信頼をよせてくれた、勇気ある人々によって
わたしは生かされているのだと思います

どうぞよいお年を♡
I pray for your health and happiness!!

↑今いるのはこんな耳鼻科の図



2017/11/16

今日からプライマリーヘルスケア病院

鬼のような感染病院での15日間を終えて、今日からプライマリーヘルスケアセンター

同じ病院の中に現代医学の外来とホメオパシーの外来がある

さすがインド


ここで私たちは薬の調合をするらしいのですが、あるのは初めてみる会社のもの
よく見ると「政府専用」

さすがインド


机に一緒に置いてあるグロビュール(砂糖玉)は黄色いどころか茶色い
よく見ると2012年製造

さすがインド

今日から採血もしないし患者さんを傷つける恐れがないかと思いきや、お腹を壊させちゃうかも

まぁインドの人々だし大丈夫なんでしょうかね


9時に来いと言われて、ここに座り始めてはや1.5時間
誰もこない…

さすがインド